2016.12.12

あら不思議!混ぜるほど泡立つ沖縄のお茶「ぶくぶく茶」を南城市cafeナチュラで初体験!


は〜、、やっとたどり着いた・・・!

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斎場御嶽、がんじゅう駅、久高そばを超え、ついに目的地へ・・・!

突然ですが、皆さんは『ぶくぶく茶』というものをご存知でしょうか?私は沖縄に来るまでは全く知りませんでした。

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なんでも沖縄の伝統的なお茶に泡を乗せて飲むお茶があるそうなのです。もしかしたら沖縄出身の方でもぶくぶく茶飲んだことない方も多いのではないでしょうか?

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なかなか姿を現さずすみません。普段はWEBでの開発や制作のお仕事をさせていただいています、株式会社PIALab.の田中と申します。ワンピースとタートルネックの間隔が絶妙にマッチしておらず、「胸の配置を下方修正しすぎた人」になってる感が気になりすぎて、ここまで出しそびれてしまいました。

「一旦家で着替えきてくれ〜」と写真の中の自分に言いたい気持ちでいっぱいですが、恥を忍んでこのまま進めたいと思います。ヘラヘラ笑ってるんじゃないよ、あんた今結構ダサいよ!

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さて、話を戻しますが、沖縄の伝統の1つであるはずのぶくぶく茶と言うものがまだまだ知名度が低いのには理由があります。実はぶくぶく茶には失われた空白の歴史があるのです。

その理由とは、第2次世界大戦でぶくぶく茶の文献や道具が消失してしまい、戦前までは習慣的に飲まれていたぶくぶく茶の習慣がなくなってしまったためなのです。

ですが近年、残った手がかりを元に再現され現在お店で飲めるまでになりました。そんなぶくぶく茶が体験できるという噂を聞きつけて南城市の斎場御嶽近くにある「南城市カフェ ナチュラ」さんにやってきました。

 

自然とDIY感溢れる「ナチュラ」でぶくぶく茶をいざ体験!

田中:「こんにちは〜ファミマガでライターをさせていただいております。田中です。」

ナチュラ田中:「こんにちは〜ナチュラの田中です。」

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偶然にもダブル田中でした。オーナーの田中栄ーさんです。取材後話題になったのですが、江口洋介さんに似てる!

田中:「それにしても素敵な店内ですねー!ハンモックもいっぱーい!右のハンモックは股下120cmくらいある人用かな?」

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ナチュラ田中:「今は中に入れてありますが、外に出してみんなで楽しんでいただくこともあるんですよ」

田中:「股下の長さ的に慎ましく手前のハンモックを、、、あ〜・・・・・・・・!」

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田中:「机も椅子も可愛いですね〜」

ナチュラ田中:「頑張って作ったんですよ。この建物も手作りです。」

田中:「建物から!?凄すぎる・・・」

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田中:「・・・・って違う!ぶくぶく茶体験しに来たんでした。ハンモックが名残惜しいですが、ぶくぶく茶を体験をお願いします!」

ナチュラ田中:「はい、じゃあまずは紅型柄の着物を着てもらいましょうか」

田中:「あ!楽しみだったんです!わー!紅型の着物可愛い〜」

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あれ?なんで田中の顔だけ逆光?田中の可愛さもちゃんと伝えてくれ〜!可愛い物と写ることで自分も可愛く見える法則を使ってくれ・・!

ナチュラさんでは紅型のお着物を着てぶくぶく茶を体験することができるとのことで、せっかくなので事前に予約しちゃいました(要予約。別料金300円)。てへぺろ。

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着物の着方を教えてくれるが、江口さんのモノマネをするまでもなく似てしまう江口さん。あ、田中さん

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田中:「ジャーン。独断と偏見で私が一番沖縄っぽいなと思った、赤色のお着物を着てみました!タートルネックを着てきてしまった自分を小一時間問い詰めたい気持ちですが、やっぱりグンと気分が上がりますね。」

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ナチュラ田中:「じゃあ、準備しますので、外でお茶を点てましょうか」

田中「カフェスペースも可愛い!!こちらももしかして・・・?」

ナチュラ田中:「DIYです」

田中:「Do It Yosukeですね。」

ナチュラ田中:「違います。Yourselfです」

 

飛び散ってもなんくるない!ぶくぶく茶を点てるコツとは?

そんなわけで、外のスペースに案内していただきます。

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ナチュラ田中:「こちらがぶくぶく茶を点てるセットです」

田中:「え!茶筅が大きい!!私が知ってる茶筅はなんかこう下の方がもっとボワっと広がっているイメージですが・・・」

ナチュラ田中:「はいこちらの茶筅の形は、特徴的ですね。竹で作られてます。後は器には7寸くらいの大きめのものを使うのが一般的です。」

田中:「なんとなく一般的なやつの方がぶくぶくできそうな気がしますね、泡立つのかな。」

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ナチュラ田中:「そもそもぶくぶく茶ってどうやって作られているかご存知ですか?」

田中:「うーん、お米を煎って作るということくらいは・・・」

ナチュラ田中:「はい、そうですね。」

  

お聞きしたところによると、ぶくぶく茶の工程としては下記のような感じ。

〜ぶくぶく茶の作り方〜

①30分間お米を煎る。
②煎ったお米を取り出して1時間お米を煮る
③さんぴん茶と合わせて煮る。
④③で作ったものを器に入れて茶筅で点てる
⑤湯飲みに温めておいたさんぴん茶を注ぐ(②のさんぴん茶とは別です)
⑥④で点てたお茶の泡部分だけすくい、⑤の上に乗せる。

下の画像は、④をする前の状態。

③までは田中さんがご準備していただいたということですので、早速ぶくぶく茶を点てていきましょう!

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田中:「ぶくぶく茶を点てる時のコツってありますか?」

ナチュラ田中:「そうですね、器も斜めに持って茶筅を立たせて小刻みに茶筅を動かしますが、しいていうなら、飛び散っても気にしないってことですかね。」

田中:「なんくるないさー精神がお茶の世界にも!ぶくぶく茶って意外に豪快なんですね。」

戦前は割と庶民の間で飲まれてたこともあってかどうやら普通のお茶のように器を三回まわすとか、ガチガチの形式はなさそう。

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ナチュラ田中:「そしたらこんな感じ」

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田中:「おお〜〜〜〜!!泡立ってますね!」

ナチュラ田中:「まだまだ点てる必要がありますので、田中さんもやってみてください」

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田中:「うおおおおおおお!!あっ・・・これ結構キツいやつ」

ナチュラ田中:「あ、いい感じですね」

田中:「これで大丈夫ですか?腕が限界です・・・・!!」

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田中:「この泡をカップに移して・・・」チョンチョン

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田中:「完成ー!!」

田中:「冷めないうちにまずは一口」

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ゴクリ

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田中:「あ、ホッとする〜」

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ベースは普通のさんぴん茶で、泡自体もそんな味はないのですが、やはりお米を煎ってるからか、香ばしい香りがフワッと漂ってきます。自分が頑張って点てたからというのもあるからか、普段のお茶とは少し特別感がありますね。

ナチュラ田中:「ぶくぶく茶体験ではお茶受けに南城市のお菓子をご用意してます」

田中:「ありがとうございます!」

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泡を付けて笑いあう?ぶくぶく茶が飲まれていたシチュエーションとその歴史とは

田中:「そもそもなんですが、ぶくぶく茶ってどんな時に飲まれてたんですか?」

ナチュラ田中:「諸説ありますが、基本的にお祝い事の時などに飲まれてたみたいです。あとは戦に行く前など、友人との再会を願って、ですね。ぶくぶく茶の泡をつけて笑いあってたそうですよ」

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田中:「なるほど。不安な気持ちを笑いあって吹き飛ばしてたんですね。私もお祝いの時に、泡を付け合いっこしてキャピキャピしたいな。ぶくぶく茶で泡パーティ?なんちゃって♪」

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ナチュラ田中:「・・・」

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ナチュラ田中:「一説によると、1600年代に千利休のお弟子さんで『喜安』というお坊さんが千利休から得た大和国(本州)の茶道と、中国から伝来したさんぴん茶(ジャスミン茶)を組み合わせて生まれたお茶と言われてます。」

ナチュラ田中:「中国の文化と日本の文化が混ざり合っているため、チャンプルー文化と言ったりしますね」

田中:「チャンプルー!混ぜこぜにしたということですね。上手いこと言う」

ナチュラ田中:「って琉球料理伝承会の田中先生がおっしゃってました」

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田中:「本日3人目の田中がここに来て!!!」

ナチュラ田中:「あと、ぶくぶく茶に使う水は硬水が絶対です。硬度が高いほどよく泡立ちます。昔は沖縄県南城市玉城にある『垣花樋川(かきのはなひーじゃー)』というところから湧き水を汲んで使っていたと言いますが、年々硬度が下がってきていますね。」

ナチュラ田中「なので、最近は久米島の硬度が200くらいあるお水や外国産のお水を使ったりします」

???:「(ザザッ)」

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???:「ちなみに垣花樋川は全国名水百選にも選ばれたお水です。年に2回水質チェックしてますし今も飲むことができるおいしいお水ですよ。」

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田中:「そうなんですね!!・・・そしてすみません、違ったら申し訳ないんですが・・・山の主様ですか?」

???:「安藤です」

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田中:「すみません、ふざけました。なんかお姿が神々しくて。よろしくお願い致します。」

ナチュラ田中:「南城市民大学の同期生なんですよ。『南部島人サークルNエコツーリズム』と言うサークルのメンバーでもあってよく一緒に活動してます」

田中:「そういえば向こうのほうで何か作られていましたよね?何を作っているんですか?」

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ナチュラ田中:「今ツリーハウスを二人で建ててるんですよ!今後はツリーハウスの横にヤシの木を植えて、ヤシ狩り体験の開催することを目論んでます」

安藤:「ツリーハウスの上からジップラインをつけて、カフェの麓まで一気に降りれるようにするまでが夢だよね」

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田中:「なにそれ超楽しそう。ヤシの実のジュースをツリーハウスで飲めるとか最高すぎますね。住んでるところがもっと近かったら手伝いに行きたかったレベル。私昔NHKでやってた『ふしぎの島のフローネ』っていうアニメに超憧れてたんです!」

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そんなこんなで、楽しい時間は過ぎ、お暇することになりました。ぶくぶく茶を習慣的に楽しんでた昔の人もこうしてお話を楽しんだのかしら、と思いを馳せる田中でした。

ぶくぶく茶体験ができるナチュラさんにいくには、まず斎場御嶽近くにある『がんじゅう駅』の向かい側あたりにある『久高そば』(画像左)を見つけてください。久高そばに向かって右手にある下り道(画像右)を道なりに進み、ナチュラの看板があるところで右折します。

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すると下図のような場所に出ますので、海を背にして道なりに進むと右手にあります。

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南城市カフェ ナチュラさんでは、ぶくぶく茶だけでなく他にも陶芸体験やSUP(スタンドアップパドル・サーフィン)体験など色々な体験メニューがあるそう。HPから予約ができますのでご体験されてみてはいかがでしょうか?

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江口さ、あ、違った。田中さん、安藤さん、ありがとうございました〜!\( ˆoˆ )/

 


取材協力:
南城市カフェ ナチュラ
[営業時間]11:00~17:00
[住所]〒904-0314 沖縄県南城市知念久手堅405-1(MAP
[ぶくぶく茶体験]1人700円 (紅型の着物をつけると+300円)

参考:
琉球料理伝承会HP:http://www.ene.okinawa/
南部島人サークルNエコツーリズム:http://neco.mobi/company.html

 

ライター:株式会社PIALab.
ディレクター兼広報兼コンテンツ 田中利奈
HP:https://pialab.co.jp/