2016.10.06

首里の新ホテル「ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城」。ホテル日航那覇グランドキャッスルからどう生まれ変わった?


7月1日に那覇市首里にオープンした「ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城

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県民から長い間親しまれてきた「ホテル日航那覇グランドキャッスル」(以下日航那覇)がリブランドし、ヒルトン・ブランドの1つに生まれ変わりました。「ヒルトン」と聞けば、世界的なホテルというイメージは湧いても、どんなホテルなのか気になる方も多いはず。新しく何が変わったのか、「ダブルツリー」が一体何を意味するのか。今回は、ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城のマーケティングコミュニケーションズ部長である五所 宗厳(ごしょ・むねよし)さんにお話を伺ってきました。

 

国内では沖縄だけのダブルツリー・ブランド

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五所:ヒルトンは世界中に4,500軒以上展開しており、そのうちダブルツリーブランドは450軒ほどになります。ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城は、ヒルトン沖縄北谷リゾートダブルツリーbyヒルトン那覇に続き、ヒルトン・ワールドワイドが沖縄で運営する3軒目のホテルとなります。グループホテルとしては全国で13軒目ですが、ダブルツリー・ブランドは国内では沖縄にしかありません。

ヒルトンには、ラグジュアリーや長期滞在型のリゾート、手頃な価格帯のホテルなど12のブランドがあります。ダブルツリーは総合的なサービスを提供する”フルサービス”というカテゴリーの中でも、お客様に快適にくつろいでもらうための”おもてなし”を大事にするホテルです。もちろんどのブランドもそうですが、ダブルツリーでは“お客様第一”という視点を常に心掛けております。ちなみに北谷にあるヒルトン沖縄北谷リゾートもフルサービスに当たりますね。

 

まるで我が家のようにくつろげるおもてなし

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五所:ウォーム・ウェルカム」という言葉が1つのキーワードになります。それを象徴するサービスが、チェックインのときにお渡しするダブルツリー特製の「チョコレートチップ・クッキー」です。(ダブルツリーが誕生した)アメリカでは、チョコレートチップ・クッキーというのは小さい頃から馴染みのある家庭の味として親しまれています。自分の家に帰ってきたように安心してくつろげる場所だということをクッキーに込めています。

 

客室から見るダブルツリーの文化

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五所:客室には「MAKE IT RIGHT」と書かれた紙が置かれています。これは、お客様に対して「常に正しいことをしなさい」という意味が込められています。

例えば、お客様がお部屋にパスポートをうっかり忘れて空港に向かっているとします。清掃をしているスタッフがパスポートに気付いたら、お客様の連絡先に電話し、タクシーに飛び乗って、パスポートを渡しに行くんですね。急を要する案件であり、上司に報告する前に優先されることなので、スタッフにはある程度の権限が与えられています。この「MAKE IT RIGHT」を軸に行動するので、柔軟な対応ができるようになります。

ただ、これを実践するにはスタッフ自身が基準を決めないといけません。度が過ぎても困るので、みんなで情報を共有し合い、誰が行動してもそういう結果になるように教育しています。

また、CARELINE(ケアライン)といって、お客様に快適に過ごしていただくためのコールボタンを用意しています。どんな些細なことでもこちらの番号に電話していただけましたらいつでもご対応いたします。どちらもダブルツリーの文化ですね。

 

リブランドを果たし、日航那覇にヒルトンの文化を浸透させていく

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五所:提供するアメニティやサービスなどヒルトンブランドに切り替わったものを挙げればいろいろあります。例えば、日ごろご愛顧いただいているお客様にも変化を楽しんでいただくため、レストランのスイーツコーナーは刷新しました。

また、17階から19階の客室はリニューアルに先立ち改装しました。17階は、琉球国の献上品であった「芭蕉布」の自然色をイメージした落ち着いた部屋に、18階海側のゲストルームは「首里城」に使われたべんがら赤をイメージカラーに上質感ある客室に仕上がっています。部屋に置いている雑誌や娯楽チャンネルもヒルトン仕様になっております。

 

ホテルが切り替わって見えてきた変化とは?

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五所:大きく目に見える変化はまだこれからになります。日航那覇は40年以上の歴史があるホテルです。急激に業務内容が変わりますとサービスの質に影響を与える懸念がありましたが、もともと提供していたサービスはフルサービスに当たる内容でしたので、切り替えはスムーズにいきました。

現在は日航那覇のサービスを引き継ぎながら徐々に移行をしている段階です。年内はヒルトンの文化を浸透しつつ、来年からレストランや他の客室を順次改装していく予定です。

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五所:一方、ブランドが変わったことで、 会員の入れ替えがありました。ヒルトンはヒルトンHオナーズといわれるゲスト・ロイヤルティ・プログラムがあり、世界中に顧客を抱えています。県内で顕著に増加している東南アジアの外国人観光客に加え、欧州からの来客が増えました。

内部でいえば、パソコンの言語が英語に変わりましたね(笑)。オペレーションシステムも全て切り替わり、社内の環境は大分変わりました。ヒルトンではスタッフのことをチームメンバーという言い方をします。同じホテルのスタッフだけでなく、世界中のヒルトンホテルのスタッフを指します。

チームメンバーは、世界中どこのホテルでもアクセスでき、情報共有や相談ができます。例えば、8月4日にダブルツリー・ブランドのPRの一環で「グローバル・クッキーデー」というイベントを開催しました。沖縄のダブルツリーチームは、沖縄都市モノレールの県庁前駅の周辺でチョコレートチップ・クッキーを配ったのですが、報告を書き込むと世界中のチームメンバーが見て反応をくれるんですね。

また、今回開業準備に当たり、全国ならびにアジア圏から合わせて80人ほどサポートで来てくれました。こういった世界に広がる横のつながりがあります。柔軟な考え方が求められますが、若く気概がある人にとってすごく働きやすい環境になりました。

 

例えば、こんな方が働いています

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20代後半で宿泊管理部のマネージャーに就いている渋谷 綾子(しぶや・あやこ)さんは今年で入社4年目。大学を卒業して他業種で働いていましたが、未経験でも挑戦できるヒルトンへ入社。1年目は名古屋、2年目は東京へ。去年から幹部育成コースで2年間のトレーニングを受けています。3年目はアシスタントフロントオフィスマネージャーとして北海道、今年4月からマネージャーとして開業準備で沖縄へ来ました。「世界で通用する人材になりたい」という夢を掲げ日航からダブルツリーへのリブランドで大忙しですが、ホテル運営のトップを目指して日々勉強中。

他にも、オーストラリア国籍の中国人で3カ国語を話せる経理の研修スタッフも在籍。世界中からさまざまな人材が流動的に異動している様子が伺えます。

 

ファミマの売れ筋は他と違う?

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ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城の中には沖縄ファミリーマートがあります。FamiポートやATM、コピー機も完備し、他のファミリーマートとほとんど遜色がない品揃え。そんなホテル内のファミマがオープンしたのは2014年1月。カフェラテが好きで毎日飲んでいるというスタッフの与座さんに売れ筋商品を聞いてみました。

 

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与座:食べ物は紅芋プレッツェルや沖縄そばのカップ麺がホテル利用客に人気ですね。飲み物はやはりトロピカルというイメージがあるからか、南国チューハイが断トツ人気です! その次に泡盛コーヒーやオリオンビールが続きます。

ホテル内には披露宴会場もあるため、医薬品の「ヘパリーゼ」や栄養ドリンクの「ウコンの力」などがかなり売れます。ご祝儀袋の種類も多いので、こちらもご購入されていく方が多いですね。また女性の従業員や披露宴参加者にはストッキングが人気です。

 

世界中に発信していく”首里”の文化

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五所:ホテルに課せられている1つの大きな使命に「ワールドワイドで見たときの”首里”の文化をどうやって発信するか」というものがあります。首里城というのはまさに世界に誇れる沖縄の財産であり、当ホテル名にも「ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城」と付いている理由でもあります。国内はもちろん海外のお客様にも、文化と歴史があるこの場所で素晴らしい経験をご提供していけるよう努めて参ります。

また、日航那覇の“地元に愛されるおもてなし”を受け継ぎつつ、日本・世界中にホテルを構えるヒルトンのハイクオリティなサービスを融合していく予定です。具体的には、地元の食材を使い、大阪や東京のホテルでお出ししているような「和食」の提供を考えております。食材の新しい使い方を提案することで、地元の方に発見と親しみを感じていただければと思っております。

 

取材を終えて

7月からヒルトン・ブランドとして舵を切ったダブルツリーbyヒルトン那覇首里城。現在は日航那覇時代のおもてなしを継承し、ヒルトンの文化を浸透させている段階で、目に見える変化はこれからということでした。

実際お話を伺い観察していると、風通しが良い社内環境、手厚い教育システムなど、内部から大きく変化している様子が垣間見えました。今後、これがどのようにサービスに反映され、地域へ広がっていくのか考えると楽しみで仕方ありません。ここでしか味わえないおもてなし。体験してみたいと思いませんか?

 


取材協力
ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城
[住所]沖縄県那覇市首里山川町1丁目132-1(MAP)
[電話番号]098-886-5454
[Facebookページ]https://www.facebook.com/doubletreeshuri/

ライター:シマブクロ ショウ(島袋 翔)
ブログ:http://okinote.com/


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