2016.11.07

誰でも参加OKのセリ体験!南城市の「ウミンチュとれとれ朝市」で鮮度抜群のお魚を格安でゲットしよう♪


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四方を海に囲まれた沖縄では、一年を通じてさまざまな種類の魚介類が水揚げされます。中でも秋から冬にかけては産卵前にあたり、その体内に脂肪や栄養をたっぷり蓄えるため特に脂がのって美味しい季節。そんな旬のお魚を、最高に新鮮な状態で、そして市価の4~5割という価格で手に入れるチャンスがあるのをご存知ですか?今回は南城市で月に1回開催される「ウミンチュとれとれ朝市」をご紹介します。

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今回ご紹介する「ウミンチュとれとれ朝市」は南城市の海野漁港、「知念漁業協同組合 せり市場」で毎月第三日曜日に開催されます。巨大なメカジキやキハダマグロ、水揚げされたばかりの鮮魚を一般の方でもセリ落とせるとあって大人気のイベント。大々的な告知は一切行っていないにも関わらず、近隣住民はもとより中北部エリアからの来場者を含め毎回200~300名もの方が訪れるそうです。

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朝8時に開場され、8時30分からセリのご案内、9時からマグロ解体ショー、9時30分からは一般セリが始まります。

 

会場内に次々と運び込まれる鮮魚たち

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午前中に水揚げされた鮮魚が会場に到着し、次々と並べられていきます。その様子に市場内は一気に活気づきます。これらが後ほどセリにかけられるので、プロの人々はこの時点で魚の状態などをチェックするそうです。 

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「ウミンチュとれとれ朝市」に参加するのは地元の一般の方々や観光客なので、みなさんチェックというよりも並べられる魚に興味津々。

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子どもたちもおっかなビックリで眺めたり触ったりと楽しそう。ここ知念漁協には、沖縄県内で水揚げされるほとんどの種類の魚が並ぶそうです。

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この日の目玉として、80キロを超えるメカジキと、50キロを超えるキハダマグロが準備されていました。実際に目の前で見てみると写真の数倍大きく感じます。マグロと並んで写真撮影を行う時間も用意されているので是非!

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自分たちの身体よりもはるかに大きいマグロにビックリ。こういうちょっとした思い出が、大人になってからもずっと心に残っていたりするものですよね。

 

迫力満点!試食も嬉しいマグロ解体ショー

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準備が整ったところで、まずは解体ショーから幕を開けます。この日は知念漁協組合長によって行われました。

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見事な包丁さばきで、次々とブロックに分けられていきます。テレビで見たことはありますが、実際目の当たりにすると迫力が違います。

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あっという間に小さなブロックに切り分けられますが、巨大なマグロに目が慣れてしまったこともあり、実際は一つ一つのブロックがかなりのボリューム。

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試食もたっぷり用意してくれているので、さばきたてのマグロがその場で頂けます。もちろん、間違いのないお味。俄然、セリに向けてのテンションも上がります。

 

解体したばかりのマグロは早速セリに!

マグロの解体が終われば、解体したばかりのマグロが早速セリにかけられます。

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事前に配布される「セリ券」を手に、セリに参加します。

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最初は皆さん要領がつかめず、やや様子見な感じ。しかし、2回目・3回目・4回目と回数を重ねるごとにセリも徐々にヒートアップしていきます。

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後半ともなると右から左からと次々に声が上がり、まさに競り合い。500円!600円!700円!と白熱のセリ合戦が繰り広げられ、大興奮のるつぼと化したのでした。

 

ここからが本番!一般セリに挑戦!

大盛り上がりのマグロのセリ体験でしたが、まだまだ終わりではありません。続いては一般セリに移ります。場内に所狭しと並べられていた鮮魚が次々とセリにかけられます。

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一般セリは籠ごとに落札していきます。小さな魚が1匹の籠から、数匹の魚がまとめて盛られた籠、はたまた籠からはみ出るほどの大物が入った籠までバラエティーに富んでいます。マグロのセリで経験値が上がっていることから、一般セリは最初から競り合う声が飛び交います。

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息詰まるセリの攻防戦は見ていてハラハラドキドキ!「●●円に決定!」の声で勝負が決し、その感動はきっと病みつきになるはず!

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中には勝負が荒れに荒れ、どんどんと値段が吊り上がっていくことも!そういうやりとりを見ているのもまた楽しいものです。

 

競り落とした魚はその場で捌いて持ち帰りやすく

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思い切って競り落としたのは良いものの、そもそも「魚をさばけない」という事実を後から思い出す方もいらっしゃるかも知れません。また、競り落とした魚が大きすぎて、そのままの状態では持ち帰れないなんてことも。そんな場合はその場で捌いて貰うことも可能です!

慣れた手つきで次々と魚を捌いていく少年たち。その見事な作業姿には感動すら覚えます。まだまだ小さな時分から、地域や家庭の中で多くのことを学び取っていく。そんな社会が当たり前のように根付いていることが、沖縄の大きな魅力なのかも知れません。

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巨大なシイラを競り落としたお父さん・お母さん。ざっくりと捌いて貰ってもなお、両手のビニールに満杯という大満足のセリ体験だったようです。お父さんの口から出た言葉はお約束の「獲ったどー!」。とても素敵なイベントでした。

 

魚食の普及と地域の発展を目指して

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最後に、イベントを主催する知念漁業協同組合の仲里司参事にお話を伺いました。

魚ばなれが問題視される今、このようなイベントを通じ魚食の普及に努めていきたいと思います。深夜から早朝にかけて水揚げされた魚が並ぶこのイベント、県内でもこれだけの鮮度の魚に触れられる場所はなかなか無いと思いますよ。もちろん価格もとってもお安くなっています。水揚げされたばかりの新鮮な魚は歯ごたえがあり、2日目・3日目になるにつれタンパク質がアミノ酸に分解され旨味が増していきます。その変化も楽しんでみてください。

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お魚の種類にもよるそうですが、お魚は新鮮であればあるほど美味しいのだと思っている人も多いのでは。かくいう我々取材陣もそう思っていました。

余談ながら仲里さんに教えて貰った通り、競り落としたメカジキを3日間に分けて刺身やしゃぶしゃぶにして頂いてみました。確かに味や食感が大きく変化していくのをはっきりと感じました。

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昨年からは近隣の飲食店やショップにも参加して貰い、地域ぐるみのイベントとして新たにスタートしています。毎回趣向を凝らして楽しく取り組んでいますので、是非ご家族やお友達とどうぞ。分からないことがあれば、気軽にスタッフに聞いて下さい。見たことのない魚介類はもちろん、オススメの調理法など何でもご紹介できると思いますよ。

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イベントに参加することで、沖縄の豊かな海の恵みを肌で感じ取り、大切な命を頂いていることへの感謝が芽生えるのかも知れません。子どもたちの楽しそうな様子がとても印象に残りました。皆様も是非一度、足を運んでみてはいかがですか?沖縄の素敵な一面に、改めて出合えると思いますよ。


【取材協力】
知念漁協 ウミンチュとれとれ朝市
[会場]知念漁業協同組合 せり市場
[住所]南城市知念海野(MAP
[日時]毎月第三日曜日8:00開場 8:30開始 10:30頃終了
[問い合わせ]知念漁業協同組合098-947-6616

 

ライター:ワードワークス沖縄 芦田 敏幸
HP: http://okinawa-wordworks.jimdo.com/