2023.09.20

沖縄の十五夜を楽しむ。~家庭で作れる「フチャギ」レシピも紹介!~


 

夜空に輝く月を楽しむ「お月見(十五夜)」の季節がやってきました。
でも、ただ月を眺めるだけでは物足りないと思いませんか?

今年の十五夜は、お月見だんごと、沖縄の伝統的な「フチャギ」をお供に、お月見をさらに楽しく、特別なものにしませんか?

この記事では、お月見の由来や歴史に加え、本土と沖縄の十五夜の違いやお供え物についても詳しくご紹介します。期間限定のファミマスイーツ「お月見だんご」もお見逃しなく!


PIXTA:写真素材 [5495447


お月見(十五夜)とは?

今年(2023年)の十五夜はいつ?

十五夜とは、秋の真ん中である中秋にお月見をする行事です。本土では新暦の9月15日に行われますが、沖縄では少し異なります。2023年の沖縄における十五夜は、9月29日(金)です。旧暦に基づいているため、この行事は9月末から10月初旬に行われることが多いです。

十五夜の起源とお供物について

お月見は平安時代から広まった風習であり、その原点は中国の中秋節とされています。

貴族社会では、月を愛でながら詩や音楽を楽しむ「月見の宴」が人気でした。江戸時代になると、この風習は庶民にも普及し、「収穫祭」や「初穂祭」の意味合いが強くなりました。

また、お月見団子やススキは、豊作への感謝と願いを込めたお供え物です。
お月見団子は、その形を丸い満月に見立て、十五夜にちなんで15個作り、高く積み上げることで月に感謝の気持ちを表現しています。また、ススキには悪霊や災いを払い、翌年の豊作への願いが込められています。


PIXTA:写真素材 [68560781

沖縄の十五夜と「吹上餅(フチャギ)」

本土と沖縄では、十五夜の日程や習慣に違いがあります。

旧暦に基づく沖縄の十五夜は、農耕が盛んだった琉球王朝時代から大切な日とされてきました。
豊作への感謝を込めた祈りが捧げられ、これを「十五夜の月御願(ウチチウグァン)」とも呼んでいます。

沖縄の家庭では、十五夜にヒヌカン(火の神様)・お仏壇・トゥクヌカミ(床の間、またはリビング)に「吹上餅(フチャギ)」というお餅をお供えすることが一般的です。
かつてはユタなどの神女を呼んで儀礼を行う風習もありましたが、現代では家族それぞれが自由に願い事をするようになっています。
また、地域によっては大綱引きや村芝居、組踊りなどが行われ、今現在も沖縄の大切な年中行事の一つとして受け継がれています。

そして十五夜のお供え物「吹上餅(フチャギ)」はちょっとだけインパクトのある見た目。
その見た目の由来は、「小豆は厄除けの効果があるため、潰さずに餅にまぶしている」や「お餅が母親、小豆が子どもを表していて『子孫繁栄』の食べ物である」…など、諸説あるとされています。


撮影:NO MARK Inc.

毎年恒例! 家族で楽しむ「フチャギ作り」

今回は、毎年「吹上餅(フチャギ)」を手作りしている浦添市の荷川取家にお邪魔して、家庭ならではのこだわりが詰まった手作りフチャギ作りをご紹介します。


写真左:荷川取ツルさん、右:孫の荷川取優梨さん

子どもの頃から母親のフチャギ作りを間近で見ていたツルさん。今では家族みんなでフチャギを作ることが恒例になっているそうです。
宮古島出身のツルさんの作るフチャギは、沖縄本島のフチャギとは少しだけ違う点も。
それでは早速作り方を見ていきましょう!家庭ならではのこだわりが詰まった手作りフチャギ、必見です!

材料(約24個分)

・小豆 … 400グラム
・もち粉 … 500グラム
・水 … 400cc
・砂糖 … 適量
・塩 … 適量

<作り方>
まずはフチャギで重要な小豆の下準備から。

①小豆400グラムを水に1時間ほど浸けた後、3時間かけて炊く
こちらの下準備、小豆を水に1時間浸けたり3時間かけて炊いたり…と時間がかかるため、フチャギ作りの前日に行うのがオススメです。



②小豆が炊けたら、熱いうちに塩を適量ふり、バットに広げて冷ます
沖縄本島では「茶色の小豆で、味付けは甘め」のフチャギが一般的ですが、ツルさんのこだわりポイントは「黒小豆で、味付けは塩味」です。黒小豆にふる塩も決まった分量はなく、味見をしながら調えていきます。



好みの塩加減に調整できる点も手作りならでは。塩加減を調整したら小豆をバットに広げて粗熱をとります。

③もち粉500グラムに砂糖大さじ1を混ぜた後、水400ccを加えてこねる
お餅作りでのこだわりのポイントは、「お餅は耳たぶ程度の柔らかさを目安に」とのこと。
お餅が固いと感じる場合は、少しずつ水を加えながら「耳たぶの柔らかさ」を目指してみましょう!



④こねたおもちを細長く成形する
お餅をこねた後は、フチャギ特有の細長い形に成形していきます。量と形は「片手の平に握れるくらい」が目安です。



⑤鍋で沸騰させた湯の中に成形したおもちを投入
お餅を細長く成形したら、沸騰したお湯でゆっくりと茹でていきます。
茹で時間の目安は約5分。底に沈んでいたお餅が浮かんできたら引き上げの合図です。



⑥お餅を湯から引き上げたら水気を切って小豆をまぶす
お餅をお湯から引き上げて水気を切ったら、いよいよ小豆をまぶしていきます。



豆には「実り」や「豊作」の意味が込められており「幸せ」の象徴と言われています。
縁起物の小豆を、お餅が隠れるほどたっぷりとまとわせることで「家族がいつまでも健康で幸せに暮らせますように」という願いを込めているそうです。

完成したフチャギをラップで包むのもツルさん流。家族みんなが食べやすいように、と優しさがあふれています。故郷の味、家庭のレシピを通して伝統や家族の絆が深まるのは手作りフチャギの魅力の一つかもしれません。

(取材日:2023年8月25日)

フチャギをお手軽に! おすすめのお店紹介

沖縄の十五夜には欠かせないフチャギですが、「忙しくて手作りなんてできない!」という方、ご安心ください。
沖縄では伝統菓子などを販売しているお店も多くあり、フチャギもお手軽に購入することができます。
数あるフチャギ販売店の中から、今回は那覇市首里鳥堀町にある「中村製菓」さんをご紹介。


写真左:3代目 仲村盛隆さん、中央:盛賢さん妻・良子さん、右:2代目 仲村盛賢さん

74年間愛され続ける沖縄のお菓子屋さん

「中村製菓」は戦後1949年に、首里赤田町出身の1代目・仲村盛一さん(享年92歳・2021年没)が創業。今年で創業74年を迎えました。盛一さんは90歳頃までお店に立ち、現在では、2代目・仲村盛賢さん、3代目・仲村盛隆さん、そして盛賢さんの妻・良子さんの家族3名でお店を守り続けており、那覇近郊だけでなく遠方から訪れるお客さんからも愛されています。

中村製菓の「フチャギ」

3代目・盛隆さんが担当する商品の一つが、沖縄の十五夜に欠かせない「フチャギ」。十五夜当日は朝早くから豆の仕込みを始めるそうです。

手間ひまをかけて丁寧に作るフチャギは、オーソドックスな白もちと、黒糖・三温糖で甘みをつけた茶色のおもちの2種類をご用意しています。
※十五夜当日の9月29日(金)のみ販売予定。売り切れ次第終了です。


写真提供:中村製菓(仲村盛隆さん撮影)

(取材日:2023年9月4日)

中村製菓(なかむらせいか)
ゆいレール首里駅から徒歩5分ほどの位置にある「中村製菓」は創業から60年以上続く老舗菓子店。お店名物の「光餅(くんぴん)」「首里まんじゅう」などの和菓子から、ブッセやレモンケーキなどの洋菓子も販売しています。

営業時間:9時00分〜20時00分(定休日:日曜日午後)
店舗住所:沖縄県那覇市首里鳥堀町1丁目24−1  [ Googleマップ
電話番号:098-884-5901

期間限定! 沖縄ファミリーマートの「お月見だんご」

今回、お月見にあわせて発売される「お月見だんご(税込338円)」は、沖縄ファミリーマート限定。

口当たりなめらかなこしあんを包んだおだんごです。かわいらしい一口サイズのおだんごは、十五夜にちなんで15個入り。てっぺんには満月をイメージした黄色のおだんごがちょこんと座っています。

お月見だんご(税込338円)は、9月15日(金)より期間限定で販売します。
お近くの沖縄ファミリーマート店舗でぜひお買い求めください!


<商品情報>

販売期間:2023年9月15日(金)より期間限定発売【沖縄限定】
販売価格:338円(税込)
※一部店舗ではお取り扱いがない場合がございます。

まとめ

伝統菓子として昔から親しまれてきた、沖縄の十五夜に欠かせない「フチャギ」。
かわいらしい一口サイズで、子どもも大人も楽しめる 沖縄ファミリーマートの「お月見だんご」。

今年の十五夜は、伝統菓子の「フチャギ」と、沖縄ファミリーマートの「お月見だんご」の両方を楽しむのも◎。
昔ながらの味わいとモダンな味わいは、特別なひとときを演出してくれること間違いなしです。

家族や友人と一緒に、おいしいお月見スイーツを囲みながら、夜空に輝くお月さまを眺める贅沢な時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?